さくらブログ

【みつお便り】音楽会に寄せて

みなさま、ご無沙汰しております。
少し前の話になりますが、
昨年の12月5日から8日の4日間にて、恒例の音楽会を開催しました。

全園児を縦割りで星組・月組・花組・鳥組の4つのグループに分け、
歌やハーモニカ・ピアニカの演奏、
年少さんの楽器演奏「となりのトトロ」
年中さんの木琴合奏「ディズニーメドレー」
年長さんの木琴合奏「トルコ行進曲」
などを保護者の皆さんにお聴きいただくことができました。

お越しいただいた皆さんにお話をさせていただいたことを、今回はみつお便りにしたいと思います。

子どもの成長って本当にすごいですよね。
3歳の年少さん達、砂場で「これ、僕のスコップ!」と抱え込んでいた子達ですけど、
自分の好きな楽器を持って一緒に歌ったり演奏したり、びっくりされたことと思います。

プログラムにも会場にも「目と目が合えば脳が喜ぶ」と書いておりますが、
ステージからおうちの人を見つけた時、目と目が合ったときの顔が本当にいい顔をしていましたね。
目と目が合う事ってとても大切なことなんですよね。

赤ちゃんが相手の顔を見て何か訴えたときに、
対する相手が無表情で無視するという実験をしたことがあるらしいんです。
すると、赤ちゃんは気持ちを受け取ってくれる違う相手を探すという行動をとる、ということらしいのですが、
言葉を覚えていくためにも、目と目で気持ちの交換という作業が、
子どもの脳の発達にとても大切なことなのですね。

でもこの3年間、子ども達はコロナ禍への対応で、
他人の顔を見るという経験がぐっと減ってしまいました。
他人の表情から学ぶ機会を失ってしまったんですね。

見たり聞いたりすることを司る脳の部分は3~6歳でほぼほぼ完成すると言われています。
また行動を判断したり、感情をコントロールする前頭前野は25~30歳で完成すると言われています。
子ども達はそれぞれ違うものを見、違うことを体験しながら成長しています。
さくら幼稚園では失った機会を考え、少しでも多くの体験が出来るようにと考えております。

音楽会で、子ども達が頑張って演奏できたのも、
4グループに分かれていることを利用してお客さん側の立場も経験したことも、
子ども達にとって大きな刺激になっていると思います。
同じ楽器を持つ子どもに目がいくでしょうし、
音も聞いたという経験が生きていると思います。

最後に、音楽会ですので、
私が小学生の時に出会った「心に太陽を持て 唇に歌を持て」
というドイツの詩人が作った詩をご紹介します。

「心に 太陽をもて
 嵐が 吹こうと
 吹雪が 来ようと
 天には 黒い雲
 地上には 争いが絶えなかろうと
 いつも 心に 太陽をもて

 唇に 歌をもて
 軽く ほがらかに
 自分の つとめ
 自分の 暮らしに
 よしや 苦労が 絶えなかろうと
 いつも 唇に 歌をもて

 苦しんでいる人
 悩んでいる人には
 こう 励ましてやろう
 「勇気を 失うな
  唇に 歌をもて
  心に 太陽をもて!」

一人ひとりを大切に、
関わりを大切にしたいという気持ちを持って、
これからも教師一同務めますのでどうぞ宜しくお願いします。

 

 

さくら幼稚園理事長
後藤 光雄

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